どうも、ぜっとんです。
前回の記事で、機械設計技術者試験について紹介しました。
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日本機械設計工業会の公式ホームページでは、無料で過去問をダウンロードできます。
ダウンロードした過去問で、過去問分析をしていきました。
日本機械設計工業会の公式ホームページ(過去問集):https://www.kogyokai.com/exam/past/
今回は、 機械設計技術者試験の3級H24~H28の5年分を過去問分析した結果をまとめていきます。
この記事でわかること
- よく出てくるキーワード
- まとめ
にまとめて、1つ1つ解説していきます。
ただ、公式の過去問集には答えはありますが解説がありません。
という場合は、書籍を買いましょう。
↓過去3年分の問題に解答・解説を加えた問題集です。
↓前回実施試験の1級〜3級の問題に解答・解説を加えた問題集です。
3級H24~H28の5年分を過去問分析
1.機構学・機械要素設計
機構学・機械要素設計のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- dn値
- dℓ値
- PV値
- 基本定格荷重
- せん断応力
- 引張応力
- 曲げモーメント
- ねじりモーメント
- 圧力角
- モジュール
- 歯数
- 基準円直径
■機構学・機械要素設計まとめ
ほぼ毎年、歯車・軸受について問題が出題されていました。
軸受の特徴や違いについて、問われることが多かったです。
歯車については、ほとんどが計算問題でした。
力学計算の問題も出題されており、力、トルクの計算問題が多く、機械力学・材料力学を理解しておくこと必要です。
2.材料力学
材料力学のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- 応力
- ひずみ
- 断面係数
- 縦弾性係数
- 横弾性係数
- フックの法則
- 断面二次モーメント
- BMD(曲げモーメント線図)
- 片持ちはり
■材料力学のまとめ
毎年、応力・はりの問題が出題されていました。
応力、ひずみ、伸びを求める問題が多かったです。
はりの問題は、断面二次モーメントを求める問題が多いので、円形と長方形の公式は覚えておくといいと思います。
選択式の問題なので、記述はないとしても
- SFD(せん断力線図)
- BMD(曲げモーメント線図)
を理解し、直接描けるようにしておくといいでしょう。
3.機械力学
機械力学のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- 張力
- 遠心力
- 角速度
- 固有角振動数
- 固有振動数
- 動力
- エネルギー保存の法則
- ばね定数
■機械力学のまとめ
基本的には高校物理の力学問題でした。
仕事、エネルギー、力のつり合いなど、基本を理解しておけば単位換算で解ける問題も多いです。
- 力[N]=[kg・m/s2]
- 仕事[J]=[N・m](トルク、モーメント)
- 動力[W]=[J/s]=[N・m/s]
など単位は、しっかり理解しておくといいでしょう。
毎年1問~2問は、エネルギー(運動エネルギー、位置エネルギー)が絡んだ動力を求める問題が出題されていました。
”エネルギー保存の法則(運動方程式)”は、流体力学や熱力学の基にもなるため、しっかり理解しておきましょう。
摩擦力・ばね・遠心力・慣性モーメント(まわりにくさ)の問題がどれか1つ出題されることが多く、基本的な式を答える問題が多いです。
4.流体工学
流体工学のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- レイノルズ数
- 連続の式
- ベルヌーイの定理
- パスカルの定理
- 噴流
- 揚程
- 層流
- 乱流
■流体工学のまとめ
連続の式、ベルヌーイの式、パスカルの原理についての問題が多いので、公式の使い方はよく理解しておきましょう。
流れの状態に関する問題も出題が多いので、レイノルズ数、乱流、層流などの語句の意味を理解しておきましょう。
動力、揚程などを求める問題とポンプの種類を問う問題が出題されていました。
5.熱工学
熱工学のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- 熱機関
- カルノーサイクル
- オットーサイクル
- TS線図
- PV線図
- 伝熱
- 理想気体
- 状態変化
■熱工学のまとめ
毎年、熱サイクルと伝熱工学の問題が出題されています。
その他には、状態変化と理想気体の問題が出題されていました。
基本事項・理想気体・状態変化・熱力学の法則・サイクル・伝熱工学の基礎内容を理解した上で、似たような例題を解いていけばいいでしょう。
単位換算を正確にするのがポイントです。
6.制御工学
制御工学のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- フィードバック制御
- ステップ応答
- 1次遅れ要素
- ラプラス変換
■制御工学のまとめ
ぜっとんの苦手分野です。
制御の種類・語句を問う問題や、フィードバック制御系の構成に関するものが多く出題されていました。
各種制御の基本的な用語やフィードバック制御系の要素や信号の流れなど、制御系全般の理解が必要です。
毎年、伝達関数やシステムのブロック線図に関する問題が出題されています。
基礎的な伝達関数や、簡単なブロック線図について理解しておけば問題が解きやすいでしょう。
また、ばねや電気回路の伝達関数に関する問題は、機械・電気の基礎を理解していると解かりやすいので、物理の復習が必要になります。
7.工業材料
工業材料のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- 炭素鋼
- 材料試験法
- 熱処理
■工業材料のまとめ
金属材料・鉄鋼材料に関する出題が多く、炭素鋼の熱処理についての出題が多いです。
各種材料の特性、用途について理解はもちろん、鉄鋼材料は設計で使用できる程度の基本的知識を身に付けておくと良いでしょう。
アルミニウムに関する問題や、材料試験の種類と評価法についての出題は少ないです。
情報が多すぎて調べにくいため、参考書等でざっくりと調べたあとにまとめて、暗記していきましょう。
8.工作法
工作法のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- 塑性加工
- 溶接
- 粗さパラメータ
- 切削加工
■工作法のまとめ
毎年、必ず各種加工法について問う問題が出ています。
特に切削加工・プレス加工の問題が多いです。
切削加工においては、特徴、切削条件や工具に関しても理解しておくと良いでしょう。
また、測定(測定器具や測定方法)や、加工精度に関する問題なども出題されています。
最新で話題になっている情報も頭に入れておくと尚良いでしょう。
穴埋め、正誤問題が多いため道具や、加工方法等の名前とそれぞれの特徴を紐づけるやり方など、自分なりに考えておくと良いでしょう。
9.機械製図
機械製図のよく出てくるキーワードです。
よく出てくるキーワード
- 線の種類・用途
- 寸法公差
- 普通公差
- はめあい
- 幾何公差
- 溶接記号
■機械製図のまとめ
過去に出題された問題と全く同じ問題や、似たような問題の出題が多いので点数を取るチャンスです。
過去問題を繰り返し解くといいでしょう。
点数を稼げそうな場所
- 説明文章中や表の空欄を語群から選ぶ問題
- 各項目に対して正しく説明されている文章や、正しい内容のもの(指示・図示法・図示記号など)を選ぶ問題
- 正しく描かれている溶接記号や、投影図を選ぶ問題
稼ぎ場所です。問題数も多いのでやればやるほど取れると思います。
余裕があれば、線の種類と用途、寸法の記入方法、寸法公差・はめあい、幾何公差の種類と記号、溶接記号、ねじ製図、歯車製図を十分に理解しておきましょう。
さいごに
機械設計技術者試験 3級の過去問分析でした。
需要があればH29以降も過去問分析していきます。(時間はかかると思いますが・・・。)
3級は受験資格がないため、学生でも受験できます。
現役機械エンジニアは、スキルアップにつながる試験です。
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