どうも、ぜっとんです。
部品を作るときに、基準となる寸法が必要になります。
実際に製品を作ってみて図面で指示した寸法にできていないことがあります。
という不具合のなくすために、機能上支障のない寸法を指示する必要があります。
それが、寸法公差です。
しかし、寸法公差だけではなく部品の幾何学的な特性なども考慮しないといけません。
そんなときに使うのが今回のテーマである幾何公差です。
幾何公差は、機械製図で必ず必要な寸法公差とは違い必要に応じて図面に指示をしていきます。
例えば次のようなときに使います。
部品を組み合わせたときに、どうしても寸法精度を確保しておかないと機能上問題が発生する場合に指示をします。
解説動画:械製図の基礎知識「幾何公差」について解説します。
このブログの内容は、下記動画で解説しています。
幾何公差の種類
幾何公差の種類には、基準面あるいは線に対して精度を表記するものと、基準がなく単独で表記するものとに分けられます。
基準とする面あるいは線を「データム」と呼びます。
基準となるデータムを加工や測定の基準にしていきます。
基準に対して精度を指示するもの
ポイント
- 平行度(姿勢公差)
- 直角度(姿勢公差)
- 傾斜度(姿勢公差)
- 位置度(位置公差)
- 同軸度(位置公差)
- 対称度(位置公差)
- 円周振れ(振れ公差)
- 全降れ(振れ公差)
基準がなく単独で指示するもの
ポイント
- 真直度(形状公差)
- 平面度(形状公差)
- 真円度(形状公差)
- 円筒度(形状公差)
- 線の輪郭度(形状公差)
- 面の輪郭度(形状公差)
幾何公差の指示
機械設計時に幾何公差を指示する際は、検討が必要です。
検討内容は次のようなことです。
ポイント
- 本当に必要な精度はどこなのか
- どの面あるいは線を基準にするか
- 幾何公差のどの記号で表すのが最も適当か
- どれくらいの値の公差が必要か
これらを決めるためには、過去の図面を参考にすることは有効です。
しかし、機械設計者として本当に必要なのか判断するのはあなたです。
自分で考えて判断しましょう。
幾何公差を適切に用いることで製品の最終的な精度を組み立て後に調整するのではなく、部品自体で精度を高めることが可能になります。
そのため、組立の手間が省けます。
手間が省けるので無理なくスピーディーに製品を制作することができます。
さいごに
機械製図の基礎知識「幾何公差」について簡単に解説してきました。
幾何公差の種類は、2つです。
メモ
- 基準に対して精度を指示するもの
- 基準がなく単独で指示するもの
なので、慣れていないときは丸暗記する必要はないです。
幾何公差の記号をみて、どんな幾何公差かわかるぐらいでいいです。
決まり事なので専門書を使用することをおすすめします。
ぼくは機械設計製図便覧を常に持っています。機械設計者には必需品です。
機械設計者試験の参考書もおすすめです。
寸法図示方法など簡単にまとめてあるので見やすいです。
図面を描き、いろいろと経験することで幾何公差の意味がわかってくるでしょう。
ちゃんと理解して、必要な幾何公差を指示できる設計者になっていきましょう。
それでは!