どうも、ぜっとんです。
図面を描くことが機械設計者の仕事です。
描くだけではなくて、図面が正しいのかチェックすることも仕事です。
図面をチェックするには、ちゃんと図面の読み方・見方を知る必要があります。
図面を「読む」と、「見る」は違いますのであえて言い方を変えています。
解説動画:図面をちゃんと読む必要あり!「検図」をしましょう!
このブログの内容は、動画でも解説しています。
図面を見る?読む?
機械製図で難しいとされているのは、図面を読むことです。
機械製図の知識がなくても、図面は見ることができます。
極端に言います。
幾何公差の意味とか除去加工の記号の意味がわからなくても、寸法を見たらなんとなくこのモノの大きさがわかります。
実際の例を挙げていきます。
車を買った方ならば見たことあると思いますが、車のカタログに外形寸法が簡単に描いてあります。
って気になることはカタログを見たらわかります。
どうでしょう?
機械製図がなくても図面を見れることができるんです。
では、図面を読むとなると違ってきます。
これが図面を読むということです。
図面を読みながら、設計した図面が世の中に出てもいいのかチェックします。
検図って?
製図を読む=検図
と言い換えます。
検図の目的としては、大きく2つです。
1つ目は図面の描き方が正しいのかチェックします。
ルールに基づいて描かれているか沿っているかチェックします。
機械製図には様々なルールがあります。
好き勝手に図面を描くことはできませんのでご注意ください。
ルールを無視すると図面が世の中に出される前に、たくさん出戻り作業が発生してしまうので気をつけましょう。
ぼくも新入社員のときはルールを無視した図面を描いて、先輩社員や上司に
とよく怒られました(笑)
2つ目は設計的に問題ないかチェックします。
- 材質は問題ないか?
- 形状は問題ないか?
- 機能的に問題ないか?
など、図面から製品に作られたあとに問題が起きないか厳しくチェックします。
2つ目のチェックは自分の目だけではなく、知識と経験豊富な先輩社員や管理職にチェックしてもらい未然に問題を防ぎます。
図面チェックとの違いは?
検図をするときは必ずチェックシートを使用します。
職場によってフォーマットは変わると思いますが、ぼくは今でもチェックシートがないと不安です。
ぼくは若手エンジニアの図面を検図していきますが、渡された図面にチェックシートがないと一旦差し戻しします(笑)
よく若手エンジニアは
と持ってきますが、
と、ぼくはこう伝えて差し戻しします。
チェックシートを確認しながらチェックはしんどいです。
ですが、チェックシートには諸先輩方の様々な失敗から生み出された教訓がたくさん詰まっています。
と思ってしまいますが、知識も経験もまだまだ未熟と感じているときは検図時にありがたく使わせてももらいましょう。
さいごに
図面チェックは、自分が設計した図面を世の中に出してもいいように心を込めてやります。
もしも自分の職場にチェックシートない場合は、検図するときに下記のポイントを注意してください。
検図のチェックポイント
- 仕様を満たしているか、仕様漏れはないか
- オーバースペックになっていないか
- レイアウトに問題ないか
- 強度的に問題がないか
- 加工することができるか
- 製造上問題が発生しないか
- 公差の設定は適切か(基準に基づく公差か)
- 材質は適切か
- 購入部品を使うことができないか
- 過去の不具合対策ができているか
- 干渉していないか、影絵があるか
指摘されたらチェックポイントを増やしていき、次の図面に活かしましょう。
それでは!
関連記事
機械製図についてまとめた記事もありますので、チェックしてみてください。