どうも、ぜっとんです。
機械設計者の仕事の中で、一番トラブルが多いことはなんだと思いますか?
それは「図面」と「製品(現物)」との不一致です。
なぜこのような事が起きてしまうのか理由はわかりますか?
よくあるのは設計変更した図面の登録にミスがあり、設計変更前の図面が関連部署に渡されてしまうことです。
次に多いのは、組み立て現場で不具合がありその場で加工した情報を図面に反映していないときです。
図面というのは、「描いて終わり!」とはなりません。
ちゃんと図面管理することが大事になります。
管理することは次の2つです。
図面管理で徹底すること
- 関連部署に常に最新で描かれた図面で作業が行っているのか
- 過去の変更履歴が図面に残されているのか
この2つをちゃんと管理できているかが重要になります。
解説動画:機械製図は描いて終わりじゃない。『図面管理』を徹底すべし
このブログの内容は、下記動画でも解説しています。
情報更新と最新情報の共有
と聞こえてきそうですが、気にしないといけません。
設計部門から他部門に渡された図面が最新ではない場合は、最悪な事が起きます。
極端に言うと、製作された製品あるいは装置は設計者の設計思想(設計者の思い)から外れたものになってしまいます。
これがトラブルの原因になっていくのです。
トラブルが発生し、結果的に作り直しという状態になればムダな作業になりますし、時間のロスや余計なコストがかかってしまいます。
本来やる必要ないはずの業務を発生させないという点で、関係者が最新の図面にいつでも確認できるような環境作りも大切です。
近年は図面を電子ファイルに変換し、共有サーバー上で管理することが多くなりました。
共有サーバーを使用する場合は、図面がバラバラにならないように保存場所や取扱方法に注意しましょう。
また、最新の情報を確認・共有できるように整理することも大切です。
変更履歴は技術資料と同じ
設計者は図面の変更履歴の管理も徹底することが大切です。
設計中はもちろんのこと量産体制に移り、製品や装置が市場に出回ったあとでも「誰が」「いつ」「なんのために変更したか」について把握しておくことが必要になります。
設計変更の理由については、何らかの設計思想の変更や意思決定が働いています。
今後の設計時にも非常に役に立つ情報となります。
また、設計変更の情報は人材育成の教材になるほど重要な技術資料になります。
理由としては、設計変更する際は不具合が起きた場合が多いからです。
過去の諸先輩方の技術が蓄積した図面になるため、若手の機械設計者にとっての教科書になっていきます。
さいごに
図面管理を徹底する大切さを解説してきました。
機械設計で一番トラブルが多いのは、図面、組図と現物の不一致が起点になっています。
図面管理は設計の部署でしないことが多いですが、次の2つは管理しましょう。
図面管理で徹底すること
- 関連部署に常に最新で描かれた図面で作業が行っているのか
- 過去の変更履歴が図面に残されているのか
最低限この2つは、設計者であれば気を使いましょう。
設計の仕事ではないと思っていても、トラブルが起きたら設計に戻ってきますので常にアンテナをはっておきましょう。
それでは!