どうも、ぜっとんです。
機械製図のなかで難しいことは「寸法記入」です。
意外と思われますが、実際に図面を描いていると混乱してきます。
初心者機械エンジニアや若手機械エンジニアは、「どこに寸法を記入すればいいのかな?」ってわからなくなります。
寸法記入は、まず図面を読み取る人の立場を考え、読み誤りが起こらないように正確、かつ、わかりやすく表記する必要があります。
寸法記入のポイントは、加工や組立の際の基準となる箇所を見極めて、二重にまたがるなど混乱しないように必要な寸法のみを正確に示すようにしていきます。
経験もありますが、まずは寸法記入のルールをちゃんと理解していきましょう。
解説動画:第36回【機械製図の基礎知識】簡単そうで難しい?「寸法記入法」について解説
このブログの内容は、下記動画でも解説しています。
寸法記入のルールを理解する
寸法記入のルールは大きくわけて3つです。
「寸法数値の記入」「寸法線・寸法補助線の記入」「寸法補助記号の記入」
になります。
寸法数値の記入について
寸法は寸法線・寸法補助線・引出線・寸法補助記号などと寸法を表す数値によって示します。
仕上がり寸法の単位は、機械設計では通常『mm(ミリメートル)』単位で記入していきます。
小数点は、桁数が多い場合でも3桁ごとのコンマはつけず、字間を空けハッキリと明記します。
寸法線・寸法補助線の記入について
寸法線は、指示する長さ方向、または角度と平行に引きます。
寸法線の両端には、矢印・黒丸・斜線などをつけます。
寸法補助線は図中の点や線の中心から引き出します。
また、形状と寸法との読み取りを混乱しないように、少し距離をおいて寸法を引きます。
寸法補助線は寸法線の交点より2〜3mm程度長く引きます。
寸法数値、加工方法、注記や風船番号(照合番号)などを記入するために用いる引出線は、図形から斜めに引き出します。
寸法数値や注記などは引き出し線を水平に折り曲げてその上に記入します。
寸法線・寸法補助線のルールでしたが、
と言われるぐらいに、
今はCADソフトを使って図面を描くことが多いです。
寸法を付ける前に、プロパティで設定しておきましょう。
ただ、ルールは覚えておいても損ではありません。
寸法補助記号の記入について
寸法補助記号は、寸法数値に付け加える簡単な記号で、寸法の意味をより鮮明にするために用いられます。
寸法数値の後ろや上部につけて示すものが多くあります。
さいごに
機械製図の基礎知識「寸法記入法」を解説してきました。
「寸法記入」は本当に奥が深いんです。
その他の寸法記入には、
- 直径・正方形・半径・弦・面取りの寸法記入
- 図形がその寸法数値と比例しない部分の寸法記入
- 文字記号による特殊な寸法記入
- 座標による寸法記入
など様々な記入の仕方があります。
複雑に見えますが、基本的なルールは変わりません。
JISで決まっているので勝手に変更することはできません。
機械製図で寸法記入は簡単と思っている人が多いですが、ルール無視をして記入する人が多いです。
次世代の機械エンジニアに見られても恥じないようにルールを理解し、
加工者・組立作業者を混乱させないようにルールに則ったきれいな図面を描きましょう。
それでは!